令和のドラマ史に大きな爪痕を残した10月期の『アバランチ』
その興奮は年が明けた今も冷めやらぬまま、熾火となって視聴者の心の中に残っている。
「もう一度信じてみないか、正義の力ってやつを」
すべては予告動画の中で呟く、綾野剛のこのセリフから始まった。
この世の中には、法や正義ではさばききれない悪がある。そんな”悪”を暴き、全世界に生配信することで白日の下に晒す。
それが”アバランチ”。
このメッセージが、「この国は、何も変わらない」と諦め、無力感に苛まれていた我々の心を強く揺さぶったことは間違いない。
特に第6話から始まる第二部では、多くの犠牲者を出した偽装テロ事件を足掛かりに権力の階段を上っていく大山健吾(渡部篤郎)と全面対決。
最終回ではアバランチがすべてを白日の元に晒し、日本版CIAを作ろうとしていた大山の野望を打ち砕く。
この展開には鳥肌が立った。
しかし今作の見所は、決して最終話だけではない。
アバランチ誕生秘話が明らかになる
第5話『Episode0”夜明け”』こそ、胸に迫るものがあった。
特に、「この動画、世に出す。工場のことも諦めないから。新しい取引先を探す」
「正義は勝つよね」と、訴える。不屈の闘志をみせるあかりに、
「すげえな」といったまま言葉を失う羽生。
その頬を、熱い涙が伝う。
生きる気力すら失っていた羽生はあかりに心揺さぶられ、再び”自分の正義”のために、アバランチとして闘う決心をする。
この場面こそ、ドラマ『アバランチ』のターニングポイントではなかったか。
綾野には、今作『アバランチ』に賭ける思いがあった。
「俺たちが現場でもっとも大切にしているのは、“熱狂の力”」
「この現場にはとてつもない熱狂がある」
「俺たちが作り出そうとしている新しいカタチの作品が、3年後、5年後のエンターテインメント界に浸透する」
綾野剛と藤井道人監督は、1月13日から配信されるNetflixシリーズ『新聞記者』で三度タッグを組む。
藤井監督をして
“すっごくストイックな映画アスリート”と言わしめる綾野剛。
彼が思い描くエンターテインメントの未来とは一体どんな世界なのか。見届けずにはいられない。
そんな思いをフライデーデジタルに、
よろしかったらボナペティ❣
https://friday.kodansha.co.jp/article/224075
コメント