正月を大分過ぎた今も1月5日に放送された「教場2』のラストシーンの衝撃が忘れられない。
エンドロール後に突然現れた、まるでリドリー・スコット監督の映画『ブレードランナー』を思わせる”5分間”の惨劇。
このシーンによって「教場」の闇が白昼の下に晒された。
降りしきる雨の中、ネオン管の怪しい光の中で繰り広げられる暗闘により、風間は右目だけでなく心をも失う。
「私も警察に恨みだらけだ。命を捨ててでも、この組織に報復したいほどな」と話す。
風間の言葉の真意は、一体どこにあるのか。
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「教場」は、今やっとスタート地点にたったばかりだ。
思い返せば、木村拓哉にとって「教場」シリーズほどチャレンジングな役柄はない。
そこまで思い切ることができたのは、木村と数々のヒットドラマを作ってきた、師とも仰ぐ中江功監督との信頼関係があったからだろう。
89年。17歳になったばかりの木村拓哉は蜷川幸雄氏演出の「盲導犬」で初舞台を踏む。
声の出し方すらわからない木村は戸惑い、10日間も続く理由のわからないダメ出しにボロボロになった。
トイレに籠城して泣き腫らし、ストレスで白髪も生えたと言われる。
16年。SMAP解散は日本中に衝撃を与え、木村自身が非難の矢面に立たされた。
その最中、木村は鬼才・三池崇史監督とタッグを組み映画『無限の住人』に取り組んでいた。
三池監督は『不老不死の死なない男と、永遠にトップアイドルとして生きなければならない木村とはリンクする』と話せば、
木村自身も『非常にバランスのとりづらい私事があった中、この役と作品がなかったら厳しかった』と当時を振り返る。
窮地に立たされた時からが木村拓哉
人は生と死の間で覚醒する木村拓哉は50歳を前に、三度目覚めようとしているのかもしれない。
そんな思いをボナペティ
https://friday.kodansha.co.jp/article/158281